超音波検査を受けたことがあるという人は多いでしょう。健康診断ではメジャーな検査で、腹部などに超音波を流した上で臓器に疾患がないかを調べます。超音波はその特性から、さまざまな場所で活躍しています。医療現場ではエコー検査として体内の内部を映し出すツールということで活用されていますが、他にも音波の振動を活用して筋肉内部の血液を促進させる装置として使用される場合もあります。

血液の流れを促進することは、患部に栄養を十分に運ぶことに繋がりますので、怪我などの治癒促進効果を期待して使用されるケースもあるのです。医療現場での超音波検査は、もはや欠かせないものといえるでしょう。実は超音波検査は、医療現場だけで活躍するものではありません。工業の分野では鉄工所などの製品検査として溶接部分のチェックを実施しています。

溶接部分に音波の振動をあてることで、内部に空洞がないか、非金属が混入していないかを調べることができます。さらに精密機械の分野では水中で超音波を流し、製品の洗浄を行うことが可能です。これは身近な場所でも見ることができるもので、眼鏡屋などでも見られます。眼鏡屋で眼鏡のクリーニングを依頼した場合、超音波機械で細かい振動を送りレンズに付着した汚れを落とします。

レンズを傷めることなく汚れを落とすことができるので非常に便利なのです。このように、超音波の特性はものを可視化することだけではなく、その振動の作用にも存在するといえるでしょう。